Greensleevesのコード進行

グリーンスリーヴスのコード進行について。
昔からいろんなバージョンの演奏があり、それぞれコード進行や旋律が違っています。
どれが本来の元の姿に近いのか?という疑問が。
コード進行についてWikipediaの解説では、パッサオメッツォ・アンティカとされていますが、グランドバスの解説ではロマネスカと私は考えています。
どういう事かと言いますと、現在よく見られる楽譜では次のように短調の主和音から入ります。
gg1
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コード進行が以下のようになります。
|Gm|F|Gm|D|Gm|F|Gm D|Gm|
|B♭|F|Gm|D|B♭|F|Gm D|G|

しかしこれがパッサオメッツォ・アンティカであるとすれば、以下の資料のものと前半は同じですが、後半がロマネスカのバスになり矛盾を抱えます。
passamezzo_antico
romanesca

後半の旋律の始まりがF音のため、Bbコードを例外として使っていると解釈しているのかもしれませんが、スマートとは思えません。

そこで、前半にもロマネスカの低音旋律をあててみますと、見事にはまります。
ロマネスカを使った小さなグラウンド(固執低音による曲)と言いましょうか。
グラウンドはこの時期のイギリス音楽でよく見かけますね。

gg2

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今度はコード進行が
|Bb|F|Gm|D|Bb|F|Gm D|G|
|Bb|F|Gm|D|Bb|F|Gm D|G|
となり、前半後半とが同じコード進行になり、すっきりしています(すばらしい)。
と言うことで私はグリーンスリーヴスはロマネスカという見解をしていまして、これが本来のバスではないかと思っています。
(あくまで私は素人なので、この考えは間違っているかもしれません)

ところで、上記はエオリア旋法(ヒポエオリア旋法?)ですが、ひょっとしてドリア旋法(ヒポドリア旋法?)でもいいのではないかと思ってやってみると・・・
この場合第6音が半音上がってしまい旋律が若干変わりますが問題ありません。

gg3
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ついでに遊び心で私の好みにF#音をF音に下げてみました。
すると・・・このような土臭い曲になりました( ̄◇ ̄;)!!
gg4

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ちょっと微妙かな・・・。

追加情報(2009.11.17)
GreenSleevesについて興味深いページを見つけました。

GREENSLEEVES [2]. See “The Pirriwig,” “Green Sleeves and Mutton Pies.” English, Scottish; Air, Country and Morris Dance Tune (6/4 or 6/8 time). E Dorian (Chappell). Standard tuning. AB. Williamson prints three tunes under the same name: tune A is in A Minor, form AABB; tune B is in C Major, in form AABB; tune C is in A Mixolydian, form AABB. Musically the melody is not so much a single specific tune, argues John M. Ward, as it is a tune type or descant which can be found in many variations and forms. All seem to conform, however, to the harmonically structured outline of a “ground” or bass progression known as the ‘romanesca’, which is similar to the ‘passemezzo antico’ though the initial tone is a third higher (Cazden, et al, 1982). Chappell (1859), Williamson and Alburger (1983) all note that a tune by this name was registered at the Stationer’s Company in 1580 as “A New Northern Dittye of the Lady Greene Sleeves” (an early attempt at copyrighting). ‘Northern Dittye’ here means not Scotland but Northumberland and the Border regions along with the English Midlands; Kidson remarks that during his era (early 20th century) the melody was in the “cherished possession of countrymen in the Midlands, who execute a rustic dance to a traditional survival of it” (pg. 5). Shakespeare wrote in one of his plays, “Let it thunder to the tune of Greensleeves,” and again, in The Merry Wives of Windsor when he has Mrs. Ford contrast it with the Hundredth Psalm ‑’they do no more keep pace together, than the Hundredth Psalm to the tune of Green Sleeves.’ Indeed, the tune at the quick tempo Shakespeare suggests has been immensely popular since his time (Emmerson {1971} notes the slow version associated with Christmas scarcely predates the 1940’s). Williamson’s versions includes two early tunes which were used for a morris dance called “The Bacca Pipes Jig”, a dance which features motions with elegant “churchwarden pipes”. He says, “the tunes here go in a fast 2/4, which bars them from the category of jigs proper and puts them in the same class of tunes that were called gigs in Wales. The first has a similarity to a Scots tune called ‘The Pirriwig.’ It’s based on the playing of William Kimber. The second tune has a closer resemblance to the well‑known song ‘Greensleeves'” (Williamson, 1976).
出典:The Fiddler’s Companion

Greensleevesのコード進行」への2件のフィードバック

  1. グリーンスリーヴスはロマネスカ説に賛成します。
    グラウンドと解釈するといろいろと、その先は変奏あるいは即興が続いて楽しそうですね。
    いろいろな教会旋法で演奏するのはムジカフィクタの解釈に聞こえました。

  2. コメントありがとうございます。
    どちらの旋法も資料に例があるようですね。
    どちらの旋法でもバスの開始音から鑑みて変格旋法と思っています。
    リズムの特徴から中世の頃のもののような気もしますし、バロック時代のシチリアーノにも見え、曲の成立がいつ頃なのか・・・などと色々想像をしています(笑)
    想像するのは楽しいですね。
    ところで、投稿時のチャプタ画像(MovableType標準装備)って非常に見難いですよね。
    (ーー;)
    画像を変えること出来ないかなあ・・・

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